2026年04月27日 最新旅行情報

【緊急警告】航空券が2倍に!? 2026年燃油危機を乗り切る方法

後藤 寛

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後藤 寛 代表取締役社長

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2026年に入り、航空券の価格高騰を実感している方が急増しています。その背景にあるのが、いわゆる「2026年の燃油危機」です。状況によっては、以前と比べてほぼ2倍近い価格差が出ていると感じるケースも珍しくありません。
さらに注目すべき点は、同じ行き先・同じ日程であっても、航空会社によって航空券の価格が大きく異なるという現象です。なぜこのような差が生まれているのか、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、

・なぜ航空券がここまで高騰しているのか
・なぜ航空会社ごとに価格差が大きく出るのか
という点を、できるだけ分かりやすく整理して解説します。

あわせて、燃油価格の変動といった突発的なハプニングに比較的影響を受けにくい航空会社の考え方や、航空券を申し込む際に注意しておきたいポイントについても整理してお伝えしていきます。

航空券高騰の最大要因は「燃料代」の急上昇

まず押さえておきたいのが、航空会社が支払う燃料代が過去最高クラスまで上昇しているという点です。
今回厄介なのは、単に原油価格が上がっているだけではなく、飛行機で使用する航空燃料そのものの価格が、さらに高騰していることにあります。

つまり航空会社にとっては、「原油価格が高い」だけでなく、実際に支払う燃料コスト自体が、より一層重くなっている状態なのです。

この影響により、同じヨーロッパ行きの路線であっても、航空会社によって運賃に差が出る状況が生まれています。

特に注目すべきポイントは、燃料代の負担が一気に重くなっているという点です。航空会社の経費構造では、燃料費は全体の約3割を占めると言われています。

そのため、この燃料コストの上昇が、航空会社の経営や運賃設定に大きくのしかかっている――ここはしっかり押さえておきたいポイントです。

航空会社ごとの価格差を生む「燃料代の保険(燃油ヘッジ)」とは

この燃料代には、いわば保険のような仕組みがあります。
専門用語では「燃油ヘッジ」と呼ばれますが、ここでは「あらかじめ燃料の価格をある程度決めておく仕組み」と理解していただければ十分です。

この燃油ヘッジの方法は、大きく分けて3つあります。

1つ目は、価格を固定する方法
2つ目は、燃料を買う「権利」だけを先に買っておく方法
3つ目は、価格の上限と下限を決め、一定の範囲内に収める方法です。

ここで重要なポイントは、事前に備えていた航空会社は、急な燃料価格の値上がりに比較的強いという点です。一方で、こうした備えが弱い航空会社は、燃料価格が急騰した際に直接的な影響を受けやすくなります。

現在見られる運賃の差は、この燃料代の保険の差が大きく影響していると考えられます。

比較的安定しているのは欧州系航空会社

ここから、航空会社ごとの違いを見ていきます。
燃料価格の高騰に比較的強い傾向にあるのが欧州系航空会社です。

興味深いのは、航空会社ごとだけでなく、地域ごとに特性がはっきり出る点です。
欧州の航空会社は、燃料価格が上下しても運賃に大きな影響が出にくいよう、高い割合で燃油ヘッジを行っているケースが多く見られます。

具体的には、エールフランス航空、ルフトハンザドイツ航空、フィンエアなどが代表例で、事前にしっかりと対策を取っている航空会社が多いのが特徴です。

これは例えば、原油を100ドルの水準で購入する権利を確保しておくことで、仮に市場価格が200ドル近くまで上昇しても、一定期間はその価格で燃料を調達できるという仕組みです。

そのため、急な燃料価格の上昇があっても、すぐにすべてを運賃へ反映させる必要がなく、必ず値上げをしなければならない状況を避けやすくなります

このような燃料代の保険は、運賃を守るという意味でも効果が大きく、原油価格高騰に比較的強い航空会社のグループと言えるでしょう。

旅行者の目線で見ると、現在のような燃料価格が不安定な時期でも、比較的落ち着いて選びやすい航空会社が欧州系だと言えます。

アジア・オセアニア系航空会社の燃油対策と立ち位置

続いて、アジア・オセアニア地域の航空会社を見ていきます。代表的な航空会社としては、カンタス航空、シンガポール航空、キャセイパシフィック航空などが挙げられます。

このグループについても、燃料価格に対する一定の備え(保険)」は行われており、カンタス航空は比較的高い割合で対策を取っています。また、シンガポール航空もおおよそ半分程度をカバーしており、しっかりと準備をしている航空会社と言えます。

ただし、ここで重要なのは、原油価格だけを保険していれば安心というわけではないという点です。
実際には、航空機で使用する燃料そのものの価格上昇を、すべて燃油ヘッジだけでカバーできるわけではないという側面もあります。そのため、このアジア・オセアニア系航空会社のグループは、欧州系ほどがっちりと価格変動を抑えられるわけではありません。一方で、他の地域と比べると、極端に影響を受けるわけでもないという、ちょうど中間的なバランスを取っている立ち位置といえます。

全体として見ると、アジア・オセアニア系航空会社は、燃料価格高騰への耐性が「中間層」に位置するグループと考えるのが分かりやすいでしょう。

米国系航空会社と日系航空会社の燃油対策の違い

続いて、米国系航空会社と日系航空会社について見ていきます。

まず米国系航空会社ですが、結論から言うと、燃料価格高騰への備えは非常に弱いと言えます。
ユナイテッド航空やアメリカン航空は、近年、燃料価格に対する保険を以前ほど強くかけていません。いわば「ノーガード」に近い状態です。これは一つの企業戦略とも言えます。燃料価格を早い段階で固定すると、燃料価格が下がった場合には逆に損をするリスクがあります。そのため、あえて保険をかけず、都度の価格で対応してきたのが米国系航空会社の特徴です。ただし、このやり方は燃料価格が急上昇した場合に、最も影響を受けやすいという側面もあります。現在のような燃料高騰局面では、その影響が運賃に出やすい状況です。例外的にデルタ航空は、自前の製油所を持つなど独自の強みがありますが、それでも燃料価格を固定する保険をかけているわけではないため、基本的には影響を受けやすい立場にあります。

一方で、日系航空会社(ANA・JAL)は、すべてを固定しているわけではありませんが、おおよそ半分程度は燃料価格に対して保険をかけています。一定の備えを行いながら、残りの部分については燃油サーチャージなどで調整するという運用です。

燃油ヘッジは重要だが「万能ではない」という注意点

ここで、とても大事な注意点があります。それは、燃料価格に対して保険をかけていても、値上がりを完全に防ぐことはできないという点です。
「備えている航空会社なら、もう安心なのでは?」と思われがちですが、実際はそう単純ではありません。今回の値上がりは、原油価格だけの問題ではないからです。
実際には、飛行機で使用する航空燃料そのものの価格に加え、加工コストも同時に上昇しています。そのため、事前に燃料価格への備えをしていたとしても、すべての値上がり分を吸収しきれないケースが出てきます。
つまり今の状況では、「保険をかけているかどうか」だけを見るのではなく、どこまで価格上昇をカバーできているのかを見極める必要があります。
燃油ヘッジは確かに重要ですが、あくまで有効な対策の一つであり、万能ではないという点は押さえておきたいポイントです。

旅行者目線で見る「運賃が上がりにくい航空会社」の整理

ここで、旅行者目線でシンプルに整理しておきます。

まず、現時点で運賃が比較的上がりにくいと見られるのが欧州系航空会社です。具体的には、エールフランス航空、ルフトハンザ ドイツ航空、フィンエアが挙げられます。

次に、中間的な位置づけとして見やすいグループが、ANA、JAL、シンガポール航空、カンタス航空といった航空会社です。

そして、運賃が上がりやすい傾向にあると考えられるのが、ユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空といった米国系航空会社になります。

もちろん、最終的な航空券価格は、時期や路線によって変動します。
ただ、日々旅行の相談を受けている実感としては、こうした「運賃の上がりにくさの違い」は、かなり意識しておいた方が良いポイントだと感じます。

いまの状況では、単純な安さだけで判断するのではなく、どの航空会社が急に値上がりしやすいのか、この点を見ることも重要です。

今すぐできる行動はこの2つ

いま旅行者がすぐにできる行動を2つお伝えします。

1つ目は、条件が良ければ早めに航空券を購入することです。
これは昔から言われていることですが、今の状況では特に重要になっています。現在は、あとから購入しようとすると価格が高くなる可能性の方が高い状況です。そのため、ある程度見極めたら、迷いすぎずに早めに決断することが大切です。

2つ目は、航空会社を選ぶ際に「安さ」だけでなく「安定感」も見ることです。
その瞬間の最安値に惹かれるよりも、あとから価格が上がりやすいかどうか、変動リスクが高くないかを見ることが重要です。場合によっては、最安値の航空券よりも、価格が崩れにくい予約のほうが結果的に安心でき、欠航リスクが低いというケースもあります。
2026年の燃油危機という混沌とした状況では、ただ安い航空券を探すだけでなく、燃料価格の変動を前提にどう乗り切るかがポイントになります。
この2つを意識することで、より確実性の高い予約、そして確実に海外へ行ける予約につながっていくはずです。

旅行会社のサポートを積極的に活用することも重要です。

急な欠航が発生した場合、ネット予約では「払い戻しのみ」の対応になるケースが多く見られます。一方で、旅行会社を通して予約していれば、同条件での他社便への振り替えなど、状況に応じた柔軟な対応が可能です。
燃油危機など不安定な情勢の中では、価格だけでなく、トラブル発生時にどこまでサポートを受けられるかという視点も、予約時に意識しておきたいポイントです。

動画でも案内していますので、是非ご覧ください。

後藤 寛

この記事を書いた人

後藤 寛代表取締役社長